鯉のぼりはいつ出すの?
上げ方にはどんな作法があるの?
男の子の赤ちゃんが生まれたらやっぱり気になるのが『こいのぼり』。
正直地方ごとのローカルルールがありますが、
全国的に共通したルールはなくお作法としては
よく晴れた日だしてよく晴れた日にしまう。
これは鯉のぼりのケアの面で大事なポイントです。
もちろん5月5日前にあげて、過ぎたらおろす。
これは基本中の基本、ただね、実はこれ出す日に意味があるって知ってるでしょうか?
そもそも、なぜ鯉のぼりを飾るのか?
「端午の節句」。
柏餅とか兜の飾りとか、
いろんな風習が思い浮かびますよね。
でも、やっぱり一番インパクトがあるのは、
青空になびく鯉のぼりじゃないでしょうか。
では、
そもそもなぜ鯉なのか?
なぜ空を泳がせるのか?
その由来をたどると、
中国の「登竜門伝説」にたどり着きます。
激流の川にある滝を登りきった鯉が龍になる
という話ですね。
日本ではこれが
「子どもが立派に成長しますように」
という願いと重なって、
江戸時代ごろから武家を中心に
飾られるようになったと言われています。
うちの祖父も
「男の子が強く育つようにってことでな、あれは家族の願いの旗なんだよ」
と話していたのを覚えています。
とはいえ、
最近は性別関係なく飾る家庭も増えてきてますし、
室内用のコンパクトな鯉のぼりも増えました。
もはや、
成長祈願の風習
というより、
春の家族行事
という感覚の方が強いかもしれません。
ただし、
ここからが本題。
そんな鯉のぼり、
いったいいつ出せばいいのでしょうか?
こいのぼりはいつ出せばいいのか?
出す日に関する意外な事実を掘り下げていきます。
鯉のぼりはいつ出す?ベストなタイミングと地域差に注意
結論から言うと、
「何月何日に出すのが正解!」
という明確な決まりはありません。
ですが、
そこには縁起や風習に関する意味が
しっかり詰まっているんです。
一般的には、
春分(3月20日前後)~4月中旬ごろにかけて出す
のが理想とされています。
これは、
節句当日(5月5日)に向けて、
十分に飾る期間を楽しめるようにという配慮。
そしてもう一つ、重要なのが
天気。
鯉のぼりって意外と繊細。
強風や雨にさらされると、
ポールが倒れたり布が傷んだりしてまいます。
だから、
晴れた穏やかな日を選んで出す
これがベスト。
地域によっては「4月中旬」がスタンダード
関東では4月中旬~下旬に出す家庭が多く
関西や九州の一部地域では春の彼岸明け(3月末)に出すのが一般的。
東北や北海道など寒冷地では、
天候次第でギリギリ4月末?5月頭に出すことも。
ちなみに、
うちの親戚の家(長野)は4月29日が定番でした。
昭和の日で祝日だし、
家族がそろいやすいという理由もあって。
それに、
ゴールデンウィークの前に出しておくと、
親戚や友人が見に来てくれるのも嬉しですからね。
縁起を担ぐなら「大安」に出す人も
カレンダーの六曜(大安、仏滅など)を気にして、
「大安の日に鯉のぼりを出す」という家庭も少なくありません。
必ずしもそうしなければいけないわけではないですが
良い日に始めたいという気持ちはよくわかります。
続いて次は、
具体的にどうやって飾ればいいのか?
庭・ベランダ・室内といった設置場所ごとのコツを見ていきます。
上げ方はどうする?庭・ベランダ・室内、それぞれのコツ
「鯉のぼり、いざ買ったはいいけど…どうやって飾ればいいの??」
そんな声、実は少なくないんです。
私自身、初めて自宅用に購入したとき、
説明書を読んでもイマイチピンとこなくて。
ポールの角度とか、設置場所の風の通りとか
意外と考えることが多いんですよ。
なので、場所別に上手な上げ方&注意点をまとめておきますね。
庭に飾る場合(伝統的なスタイル)
- 地面にしっかり固定できるポールが必要
- 風向きや障害物(木や電線)に注意
- 地中に杭を打ち込んで支柱を固定するのが基本
春は風が強くなりやすいので強風対策は必須です。
杭の深さは最低でも30cm以上を目安に。
うちは一度ポールが倒れてガレージの車に当たりそうになったことがあります(本当に焦った…)
ベランダに飾る場合(都市部・マンション向け)
- 手すりに取り付ける専用金具やスタンド式ポールが便利
- 小型サイズの鯉のぼり(全長1m以下)がおすすめ
- 共用部分には設置しない!管理規約を必ず確認
ポールの根元をしっかり固定するのがポイント。
室内に飾る場合(コンパクト&安全重視)
- 卓上サイズやスタンド式で省スペースに対応
- 赤ちゃんやペットが触れない位置に設置
- 季節インテリアとして楽しむスタイルも◎
こども部屋や玄関にさりげなく飾ることで、
日常的に季節を感じられるのが魅力です。
さて、飾り終わったらもう一つ気になるのが
「片付けのタイミング」。
つづいて、しまい方やタイミングにまつわる
縁起と実用性のバランスについて見てみましょう。
マンションや賃貸でも飾れる?今どきの飾り方アイデア集
「うちは賃貸だから」
「マンションだし場所がなくて…」
という理由で、鯉のぼりを諦めていませんか?
でも最近は、限られたスペースでも気軽に楽しめる今どきの鯉のぼりがどんどん登場しています。
ここでは、マンションや賃貸住宅でも無理なく飾れるアイデアをご紹介します。
コンパクトタイプの鯉のぼり
卓上や棚の上に置けるミニサイズの鯉のぼりは、置くだけなので手間いらず。風で飛ぶ心配もないので、安全性もバッチリ。
サイズ:20cm~40cmほどが一般的
和紙やフェルトなど、インテリアになじむ素材も人気
季節の飾り棚(いわゆる“シーズンコーナー”)にピッタリ
壁掛けタイプ・タペストリー型
鯉のぼりのシルエットや模様がプリントされた布製のタペストリー。壁に画鋲やピンで掛けるだけなので、省スペースかつおしゃれ。
子どもが触っても安全な素材が多い
折りたためるので収納も簡単
和モダンな部屋にもよく合います
吊るし飾り・モビールタイプ
天井やカーテンレールから吊るすタイプの鯉のぼり。風にゆらゆら揺れる姿がかわいらしく、動きのある飾りとして人気。
赤ちゃんの目線にも優しい視覚的刺激に
ベビーベッド周りや玄関にも設置しやすい
窓際に飾ると光が透けて綺麗
どれも、スペースや環境に合わせて柔軟に対応できるのが嬉しいポイント。
「飾る場所がない」と悩んでいた人ほど、工夫次
第で楽しく彩れることに気づくはずです。
鯉のぼりはいつ片付けるのが正解?
出す時期と同じくらい、悩ましいのが「片付けるタイミング」。
「節句が終わったらすぐ?」「梅雨入りまで?」と迷う人も多いですよね。実はこの“しまう日”にも、ちょっとした意味や配慮があるんです。
まず基本的には、5月5日(端午の節句)が過ぎたら、なるべく早めに片付けるのが一般的です。
理由はシンプルで、
「節句が終わった飾りをいつまでも出しっぱなしにしない」
という、いわばけじめのような感覚ですね。
「6日~7日」あたりでの片付けが無難
地域差もありますが、
多くの家庭では5月6日~7日にかけて片付けるケースが多いです。
連休中なら家族で一緒にしまえるという点でも、この日程が選ばれやすいです。
ただし、ここで気をつけたいのが「天気」。
濡れたまま片付けると、
カビやシミ、劣化の原因になります。
しっかり乾かしてからしまうことが、翌年も気持ちよく使うためのポイントです。
雨の日に慌てないために“前もって洗って干す”が理想
布製の鯉のぼりは、
ときどきほこりや花粉で汚れていることも。
しまう前に軽く水拭きする、
または洗える素材ならやさしく洗ってから干すと清潔に保てます。
実際、うちでもベランダで干していたら
「鯉のぼりが昼寝してるみたいで可愛い」
と近所の子どもが笑っていたことがありました(笑)
縁起的にNGな“梅雨入り後”の片付け
梅雨の時期は湿度が高く、カビのリスクも高まります。
古くから「季節飾りはその季節のうちにしまう」という考え方があり、6月に入る前には片付けておくのが理想とされています。
もちろん、
仕事や天候の都合で多少ズレることがあっても問題ありませんが、早め早めを意識しておくと気持ちもスッキリします。
体験談:初節句で慌てた私が学んだ“鯉のぼりのリアル”
うちの息子が初節句を迎えた年、
私は完全に準備が遅れていました。
というか、
そもそも「鯉のぼりって出すの?」というレベルで、まったく知識がなかったんです。
気がついたら4月末で、慌ててネット検索して、よくわからないまま通販でポチッ。
届いたのは5月2日。
そこからバタバタでポールを組み立て、
風の強い中で悪戦苦闘しながらなんとか飾ったのを覚えています。
正直、「もっと早く動いてれば…」と後悔しました。
でも、鯉のぼりを飾ったその瞬間、息子の目がキラッと光ったんですよね。
ベランダにゆらゆら泳ぐ鯉を指さして「あっ!」って。たったそれだけで、「やってよかった」と思えたんです。
学んだこと1:早めの準備が何より大事
4月中旬には出す段取りを考えておくのが理想です。ポール設置に時間がかかるし、説明書通りにならないこともあります。大安など“出す日”を決めておくと、それに向けて逆算して準備できます。
学んだこと2:飾り方に正解はない!
伝統を大事にしつつも、自分たちのライフスタイルに合った方法でいい。庭がなければベランダ、風が強ければ室内。今は選択肢がたくさんあるので、無理せず楽しめる形が一番です。
学んだこと3:鯉のぼりは“家族イベント”にできる
設置から片付けまで、全部を子どもと一緒にやったわけじゃないですが、「今日は鯉のぼり出す日だよ」「あっ風が吹いたね?」なんて会話が生まれました。年に一度のこの時期、季節行事を家族で味わえるって、すごくいいものです。
いかがでしたか?
鯉のぼりは、ただ飾るだけじゃなくて、意味やタイミング、方法にちょっとだけ気を配ることで、もっと楽しく、もっと家族の思い出になるイベントに変わります。
ぜひ、今年は空に泳ぐ鯉を、家族みんなで見上げてみてください。
それが、きっと未来の「思い出話」になるはずです。
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